2012/12/05

『メトロポリタン美術館展』 於:東京都美術館


公式HP→http://met2012.jp/



東京都美術館(以下、東美)のリニューアルオープンを記念して、現在リニューアル中のメトロポリタン美術館(以下、メット)の展覧会をしています。

東美リニューアル記念なので、全国に巡回しないということで、これは絶対行かねば! と思い、混んでいる場合でも並ぶ時間まで見積もって、たっぷり時間を取って、見に行きました。

12時頃に行ったら、拍子抜けするくらい全然混んでなくて、すんなり入れました。



とってもいい展覧会でした!

副題にもあるように、4000年の歴史を網羅するもので、年代もそうですが、工芸品から絵画からテキスタイルなど、さまざまな作品が見れて、楽しかったです^^



第1章 理想化された自然



レンブラント・ファン・レイン 《フローラ》 (1654年頃)

春の女神・フローラを、擬人化した作品です。奥さんがモデルに、理想化した姿で描かれているそうです。

暗めですが、じんわり暖かで、好きな作品です^^



第2章 自然のなかの人々



ウジェーヌ・ドラクロワ 《嵐の中で眠るキリスト》 (1853年頃)

「よく眠れるなぁ」と思うのは、わたしが乗り物酔いをよくするからです。

嵐の中、転覆や沈没を恐る弟子たちに、キリストは「神を信じなさい」と言ったとか…。

雨もなくて、荒れているのは手前の海だけで、水平線はまっすぐなんで、あまり怖そうには見えませんが、とにかく神さまを信じて、信頼していれば、嵐ごときで死ぬはずはないということですかね?

この絵はともかく、ドラクロワ大好きです♥

日本で見るドラクロワ作品は小品ばかりで、あまり心躍りませんが。

もう一度、フランス行きたい! 大学生の時、ルーブルに行きましたが、ドラクロワが展示されているフランス絵画の部屋が、展示替えか何かで閉まってたんですorz

ドラクロワとニケを見に行ったのにTT

いろんなところで話してて、とうとうブログにまで愚痴るくらい未練タラタラです。いつか必ず、ルーブルで《民衆を率いる自由の女神》を見るのが、1つの野望です!



ポール・ゴーガン 《水浴するタヒチの女たち》 (1892年)

描かれているモチーフで章分けされているので、ドラクロワとゴーガンが隣同士とか言うことになります。

こういう並びはとても珍しいと思います。想像もしていませんでした。

内容は全然違いますが、まぁどっちも自然の中ではあります。



《音楽を奏でる男女の羊飼いのタペストリー》 南ネーデルラント (1500-1530年頃)

タペストリー作品。細かい模様がびっしり織り込まれていて、古いものですが、色も鮮やかできれいでした。

羊がかわいいです^^

どうでもいいことですが、オランダの別称「ネーデルラント」って、「ネーデルランド」だと思っていました。英語で「Netherlands」だから、最後は「ド」でもいいと思うけど、どこみても全部「ト」だったので、そうだったのか、とちょっとびっくりです。



ジャン=フランソワ・ミレー 《麦穂の山:秋》 (1874年頃)

こちらも羊がかわいい作品。

どうやったら、人の背丈の5・6倍以上ありそうな麦の山ができるんでしょうか? そこは不思議ですが、羊の広がり方と雲の広がり方が地平線を挟んで対称になっているので、奥行き感とともに画面を超える広がりが感じられます。

ミレー最晩年の作品ですが、筆致が確かで、とてもいい作品だと思います。



第3章 動物たち



《リラのための牛頭の装飾》 メソポタミア (B.C.2600-B.C.2350年頃)

この展覧会で一番古い年代の作品で、メソポタミア文明の遺物です。

でも、4000年以上前のものとは思えないほど、デザインも鋳造技術も優れています。きりっとしててかっこいいです。

お気に入りの作品です^^



《ライオンの水差し》 ドイツ・ニュルンベルク (1400年頃)

これを見たときのショックと言ったら;;

ライオンってかっこいいイメージですが、それがこんな情けない顔になるなんて…。ライオンに眉毛はないでしょ? ないものつけて、しかも八の字にするなんて! 胸毛はあるのに鬣(たてがみ)ないし。

こんなのライオンじゃない。

水差しってどこから水を入れて、どこから出すんでしょうか? それらしいものが付いてるけど、あまり美しくない(- -)



ジョヴァンニ・ピサーノ 《福音書記者聖ヨハネのワシがいる聖書台》
イタリア・サンタンドレア聖堂 (1301年頃)

背中のところが書台になってます。石造りで、大きくて、迫力満載です。



ルイス・コンフォート・ティファニー 《ハイビスカスとオウムの窓》 (1910-1920年頃)

こちらは美しいステンドグラス作品。

ルイス・C・ティファニーは、ティファニー社創業者の息子で、アメリカにおけるアール・ヌーヴォーの第一人者だそうです。

ものすごくきれいでした。色ガラスが溶け合い、混じり合った色合いが、差し込む光によってオウムや景色の表情を変えると思います。

実際に窓にはまっている状態で1度見てみたいと思いました。



第4章 草花と庭



《花のモチーフのタイル板》 トルコ・イズニク (16世紀後半)

きれいなタイルで、お気に入りの作品です。

イスラム文化の装飾タイルやモザイクなどは、図柄が凝っていて、複雑で、とても美しいです。



オディロン・ルドン 《中国の花瓶に活けられたブーケ》 (1912-1914年頃)

大好きなルドンの作品♪

レンガ色の背景が不思議と落ち着いた感じです。花も1つ1つはっきり描いているのに、どこか幻想的な雰囲気が漂っているところが、ルドン作品の好きなところです^^






まだ半分で、なんだかいつになく長くなりそうなので、part.2に続けます。続きは「第5章 カメラが捉えた自然」からです。

お気に入りの作品だけを取り上げているつもりですが、だらだら長くなってしまいました^^;

いい作品ばかり、盛りだくさんだったので、おすすめの展覧会です!


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