2012/08/05

『自然の鉛筆 技法と表現』 於:東京都写真美術館


恵比寿にある東京都写真美術館(=写美)がわたしは大好きです^^

東京へ行くとなると、やたらと写美と東京都庭園美術館(=庭美)に行きたがります。と言っても、そこで見たいと思う展覧会がなかったら行けないんですが。

庭美は現在改装中か何かで閉鎖中です。

なので、今回行けて嬉しかったです♪



写美へ行くメインは『世界報道写真展』だったのですが、これも面白そうだと思ってついでに見てみました。

けっこう面白いです。写真作品を見るのは好きですが、技法などのあれこれは全く知らなかったのですが、こんなにたくさんあるとは思っていませんでした。

タイトルに「技法と表現」とあるとおり、写真という表現方法ができて以来の撮り方・紙の種類・感光の方法などなどの解説と展示です。

古いものを見ていると、赤茶けているものやモノクロのもの、グラデーションがはっきりしているものやそうでないもの、いろいろあります。

古いから色褪せてるのかなぁ、なんて何気なく思っていましたが、焼き付け方や紙の違いなどで、色褪せやすかったり、モノクロの濃淡がはっきりしていたりするみたいです。

プラチナなんとか法(←覚えてない)というのがあって、モノクロのグレーの濃淡がはっきりしていてシャープで繊細で、いいなと思いました。

技法の名前を覚えてないので、次その作品を見たときに分かるかどうか…。



年代順にならんでいるので、技法の変遷や変化なども見やすいと思います。



紙の種類として「鶏卵紙」というものがありました。

その名のとおり、卵の白身を紙に塗り、それに感光するものです。手間だし、色褪せやすいそうで、いろいろ試行錯誤したんだなと思いました。



カラー写真が一般に普及し始めたのが70年代からだそうです。

そんなに最近のことだなんて、びっくりしました。今は写真と言えば(一般的には)デジタルが主流と言ってもいいくらいなので、技術の進歩のスピードはとても早いです。



展覧会のタイトル、すてきだなと思ったのも、これに惹かれた理由です。

「自然の鉛筆」とは、タルボットさんが作った世界初の写真集に付けられたタイトルだそうです。イメージが膨らむタイトルですごくかっこいいです^^



《植物の葉》 (1844年)
タルボット『自然の鉛筆』より



日本で唯一の写真専門の美術館ならではの展覧会です。

写真の基礎知識があってもなくても、写真が好きなら興味を持って見ることができると思いますよ。


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