2014/09/13

『バルトゥス展』 於:京都市美術館


もう終わってしまいましたが^^; 行ったので、レポ(もどき)を書きたいと思います。



個性が強すぎる画家なので、素直にいいとか、悪いとか、好きとか、嫌いとか、ストレートに言うのはためらわれるんですが、全体的にはよかったと思います!

作品を見ると常識的な観点とは違う芸術家のような目線で描いていると思うのですが、ご本人は「芸術家(Artist)」という言葉が大嫌いだそうで、あくまで「画家」あるいは「職人」という意識で描いていたそうです。



《ミツ》 1921年

バルトゥスの最初期の作品です。40枚からなる、版画で、本になってます。「ミツ」は少年がひろった猫の名前で、最終的にはどっか行ってしまうというストーリーです。

13歳の時の作品なんですが、この時からバルトゥスらしい救いの無さというか、退廃的というか、そんな雰囲気が漂う作品になってます。



《美しい日々》 1944-46年

この作品もチラシやポスターになっている主要作品です。友人はナイフを持ってる絵、とか言ってましたが、持ってるのは鏡です。

左端に描かれいている洗面器は、伝統的に純潔を象徴しているそうです。

かなり扇情的な格好とポーズで、男性も映っているし、背徳的な雰囲気に満ちている絵ですが、少女は少女として完璧な存在のままということだと思います。

だけどこれから失われるかもしれない、いずれにしても失われるであろう「処女性」というものが、「少女」という存在を「完璧な美の象徴」に見せているのかもしれません。



バルトゥスの絵には少女がよく出てきます。そして素足を出して、片膝を立てているポーズも多いです。言葉は悪いですが、なんか、足フェチのロリみたいな…印象が^^;

わたしが女なので、少女の美とか言われれても全然ピンと来ないんだと思います。



《地中海の猫》 1949年

レストランに飾るための絵です。猫好きのバルトゥスなので、主人公みたいな一番目立つ人も猫です。

猫顔の人間だったり、虹が魚になったり、謎の女性だったり、かなりファンタジックな不思議な絵ですが、こんな油彩画がレストランに飾ってあったら、食事そっちのけで見入ってしまいそうです。

かわいいとも言えますが、でもちょっと不思議な絵ですね。

でもこの絵、好きです^^ この展覧会で一番とも言えるお気に入りです。



《白い部屋着の少女》 1955年

顔や背景はしっかり書き込まれているのに、肝心の白い服がキャンバスの地の色のような白でした。タイトルに入れているのに、白い服は書き込まれていません。

作品ごとに筆致が違っていることがあります。これは少しざらついた感じの筆で、顔や輪郭も他の作品よりリアルだと思いました。

不思議な魅力のある作品で、これもお気に入りです。



デッサンをよくする画家なので、それもたくさん展示されていました。作品が出来上がる過程がわかって興味深いですが、完成作あってのデッサンだと思うので、完成作が展示させていないデッサンは少し物足りない感じがします。

あくまで下書きだし、こちらは画家を目指しているわけではないので。デッサンだけ見てもあまり意味が無いです。と思います。



バルトゥスと節子夫人

日本人の節子さんと結婚しました。だからか、展覧会の最後、語録や私物が展示さているコーナーがあったんですが、そこに着物を着た写真もいくつか展示されていました。

洋服より着物の方が似合ってるんじゃないかと思うくらい、バルトゥスおじいちゃんは着物が似合ってました。



誤解が多い画家のようですが、作品しか見なかったらそりゃ誤解もするだろうと実感。わたしもなんだかロリなのかな、足フェチなのかな、みたいな印象を持ちました。だめなんでしょうね、それじゃあ^^;

いやぁ、でもまぁ、悪くはなかったです。

以前ご紹介したヴァロットンと同じく、誤解されかねない作風だし、個性的で、だけど訴えたいもの、描かずにはいられないものが、根底に確固としてあるのはなんとなくわかりました。展覧会を見て、抱いた印象が誤解なのかどうかもよくわからないくらい、バルトゥスという画家をまだ知りませんが、今後も機会があれば見てみたいなと思いました。



現代作家で面白い人はまだたくさんいらっしゃると思うので、そういう方たちの回顧展もいろいろ行ってみようと思います。

バルトゥス、展覧会を見ても誤解する可能性はありますが、見てみると面白いと思います^^


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