2011/09/20

『彼女がその名を知らない鳥たち』 著:沼田まほかる

$No Music, No たな
幻冬舎文庫 2009年10月 (幻冬舎公式HP



Made in BS Japanで、まだ映画と本の評論があった頃に、書評家の豊崎由美さんが絶賛されていた本です。

具体的にどのように評されていたかは忘れましたが、「陣治が!!」って若干興奮されながら話されていたのを覚えています。



読んだ感想はまさに「陣治が!!」って感じです。すごかった( ̄□ ̄;)!!



決して美しい・純粋とは言えない陣治と十和子の2人の、純愛というか初恋のような物語でした。

かなり激しい内容で、けっこうきつい言葉が使われているのに、文章・文体そのものは静かな印象でした。

いろいろブログやら、書評サイトやらを覗いてみると、本を読んで「不快感」を訴える方が多かったですが、わたしはわざわざ書き記すほどの不快さは感じませんでした。

絶対、陣治にも十和子にも共感できないですが、共感できない話にここまで引き込まれてしまうのは初めてのことです。



「好き・嫌い」という重要な判断基準を軽々と乗り越えて、読まされてしまいました。



この本と同じ時に紹介されていた『ユリゴコロ』(同じく沼田まほかる著)も読んでみたいと思います。

まだ文庫にはなってないかな?

他にも沼田さんの本を読んでみたいのですが、他のも読後感というか読中感(?)が不快らしいんですよねぇ。

何かもう怖いもの見たさな感じです。

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