2013/10/24

『第60回 日本伝統工芸展』





今月13日に行ってきました。学校に工芸展のポスターが貼ってあって、そこに載っている作品に惹かれたので。



藪内江美 《乾漆蒟醤箱(カンシツキンマバコ) 「昧爽(マイソウ)」》

この作品。自分が漆に携わっているからわかるようになりましたが、漆作品を作るには、手間と時間がかかります。色を重ねるということも、とても難しいです。それが折り重なるようにグラデーションになっているとか、どうするんだろうと、携わっていても、まだ1年にも満たないペーペーには検討もつきません。

実際見て、説明を読んでも難しかったです。

日本工芸会のHPに掲載されている説明(会場にも同じものあり)によると、「丸刀で深めに彫り、白から薄い青、濃い青、紫と10種類ほどの色をアト・ランダムに塗り重ねて色埋めした蒟醤で描出している」とのこと。

漆を自由自在に扱って、このような雰囲気のある作品を作れるようになったらいいなと思います。



西勝廣 《沈金箱(チンキンバコ) 「忍冬(ニンドウ)」》

ベージュっぽい色ですが、漆ではこれが白色になります。やはり、とてもきれいに出ていますね。どんな色も乾かし方によって、くすんだり鮮やかになったりします。自分の作品でたくさん色漆を使ったので実感してます。

ちなみに、ちまちまTwitter(Instagram)であげてたtanaの作品ですが、できました! また近々公開します。



今はまだ平面のパネルしか作ってませんが、箱ものも作っていきたいです。



鈴田滋人 《木版摺更紗着物(モクハンガサラサキモノ) 「花翔文(カショウモン)」》


染織のところに着物もたくさんありました。中でもこれが、色使いも模様もきれいでかわいくて着てみたいなと思いました。



福島善三 《中野月白瓷深鉢(ナカノゲッパクジフカバチ)》

青磁・白磁の作品はもともと好きですが、これは特に好きです^^

淡い月の光のような青い色と、淵の深い色のラインが効果的に入っていて、全体を引き締めてる感じです。けっこう一抱えあるくらい大きめのものなのですが、重々しさをそれほど感じません。かと言って軽々しくもないです。ちょうど良い重さとスッキリ感で、気持ちの良い作品だと思います。



一番上に載せた作品を目当てに行きましたが、会場も広く、すてきな作品がたくさんありました。

気に入った作品は他にもありましたが、画像がなくて、こちらにUPできませんでした…。

漆の勉強をしているところなので、そちらを重点的に見ましたが、他工芸でももちろんすてきな作品や作ってみたいなと思うものもあり、今後の作品作りに参考になったかどうかはまだわかりませんが(なってるといいな)、行ってよかったです。

今、伝統工芸という分野がどのような活動をしているのかがよくわかる展示会だと思います。入場はどこの会場でも無料だと思うので、お近くの方は行ってみてください^^


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