2013/11/23

『モローとルオー -聖なるものの継承と変容-』 於:汐留ミュージアム



SMTown東京に参加するため上京した際に、行ってきました。SMTの次に楽しみにしていた展覧会です。

どちらも好きな画家なので一緒に見れるのはいいなと思ったんですが、好きな割に、この2人が師弟関係にあることはしりませんでした。歌と同じで、ほとんど作品しか見ないので、作品や画家の背景などは知らないことが多いです。調べたら面白いんでしょうが、なかなかそこまで興味が湧かないんですね^^;



モローが教授として務めていた大学に、ルオーが学生として入学したことで、2人の師弟関係が始まりました。

モローはすでに高齢で、2人が一緒にいた時間はたった6年しかなかったんですが、モローはルオーの才能を高く評価し、ルオーも師としてモローを敬愛し、その教えを守っていました。

モローの死後、学校を退学したルオーはモローの邸宅を改装した美術館に館長として家族と一緒に住み込み、モローが残した膨大な数の作品とともに過ごしました。



ジョルジュ・ルオー 《降誕》 1897年

習作なんですが、これはこれで良いです。このままで良いです。

ルオーの学生時代の作品は、まだその特徴的な太い輪郭線などはないですが、その分、純粋に絵のうまさがダイレクトにわかります。

コンクールのための作品などもあり、そのほとんどがモローの提案ということで、そう言った作品からもモローが弟子としてルオーを大切に指導していたことがわかります。



展覧会には2人の関係がよくわかる往復書簡も展示されていました。手紙とそれを翻訳したパネルです。

小さな部屋に数点だけでしたが、ちょうどいいくらいでした。訳が良かったのか、文章を読んでいてあきません。



ギュスターヴ・モロー 《ピエタ》

未完成の作品です。しかし、描かれていない顔が悲しみの表現のようで、本当にすてきな作品だと思います。次の部屋に行っても、またここに戻ったり、印象的な作品でした。

色がこんなだったかな? と、印象的と言いながら若干うろ覚えなんですが、まぁ多分こんな感じだったと思います^^;



ジョルジュ・ルオー 《聖顔》 1933年

ルオーと言えば「これ」、みたいなくらいの作品です。太い輪郭と分厚い絵具、そして顔。



ギュスターヴ・モロー 《パルクと死の天使》 1890年頃

怖い絵です。超怖い((((;゚Д゚)))) 見るだけで寿命が縮まりそうなくらい、死の天使という存在感が大きいです。けど、目が離せないのです。



ジョルジュ・ルオー 《キリスト教的夜景》 1952年

ルオー最晩年の作品です。集大成とも言える作品とキャプションに書いてあるだけあって、色、バランス、画題まで含めて、これぞ「Theルオー」と言えるような感じの作品だと思いました。

美しく切ない、本当にすばらしい作品です。



好きな画家である2人の作品もたくさん見れて、今まで知らなかった2人の関係も深く知ることができ、とっても充実した満足な展覧会でした!

汐留ミュージアムにも初めて行きましたが、きれいで感じの良いミュージアムでした。パナソニック本社の5階かどっかそこらへんにあるのですが、始めパナの会社がでかすぎて、入口も高級ホテル並に立派すぎて入るのに気後れしてしまいました^^;

広くもないですが、狭くもなく、程よい感じの広さです。その割に内容は充実していて、ショップも商品がたくさんあったし、入口にはメモ用鉛筆も常備してあり、それ使って出品リストにメモしてたら監視員のお姉さんがボードを貸してくれました^^ 今まで同じようにメモしていて貸してくれたところはありません。とてもいいところです(それだけで)。



パナのミュージアムということもあり、展示の最後の方に、モロー美術館を写した映像展示がありましたが、それが4K映像でした。

まぁ、さすがにきれいでしたが、正直よく分かりません。



こちらのミュージアムはルオーギャラリーと別名があるようで、ルオー作品に力を入れてコレクションしているようです。

また違う展覧会の時にも来てみたいなと思いました^^




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