18日、『大エルミタージュ美術館展』に行った後に行ってきました。
『エルミタージュ展』の京都市美術館(=市美)と、近代美術館(=近美)は道1本挟んでお向かいにあるので、行きやすいです。
それに、市美の特別展の半券を提示すると、近美の特別展を団体料金で見れるので、続けていくのは、元気でないと大変ですが、お得です^^
あまりよく知らない画家さんでしたが、上記のチラシを見て、「かっこいい♥」と思いました。
《黒豹》 (昭和29年) |
一目見てかっこいいんですが、よく見ると全体的に丸くてのびのびしてて、自由な感じです。
画像ではわかりませんが、輪郭線が赤いです。
下地に赤を塗ってるのかな? と思いました。
あと、黒い日本画の絵の具ってあまり知りませんが、墨なのかどうなのか、そこらへんはよく分かりませんでした。
そんなところに気を使わなくても、楽しめる絵です^^
《虎児》 (昭和32年) |
これもとても可愛らしい絵です。
どんな動物でも、赤ちゃんや子供は可愛いものですが、その可愛さを日本画でここまで的確に表しているものも少ないですね。猛獣を描いている日本画自体が少ないんですが。
全体的に動物の絵が多いです。
人物や風景は序盤にありましたが、中盤から後半にかけては動物画が多かったです。
きっと動物が好きなんだろうなぁと、画面から伝わってきました。どれも可愛らしくて、どこかユーモラスで、だけど命があって美しかったです。
《洋犬図》 (昭和12年) |
ボルゾイですか? 犬には詳しくないのでよくわかりませんが、顔が小さくて背の高いかっこいい犬の絵の二曲の屏風です。
《木精》 (昭和51年頃) |
お気に入りの1枚です。ミミズクがとても可愛らしくて、太く重厚な木と静かな画面の雰囲気がよく調和が取れた絵だと思います。
下絵の作品もたくさんありました。
どれも重ねた線や書き損じの線がなく、1本の線で描かれていました。
《黒豹》の下絵ははっきりした輪郭のところは1本線、ぼかすところは波線で描かれていました。下絵や習作というのは、画家の試行錯誤の痕が垣間見れるものですが、そうではない本作のための設計図みたいな下絵は久しぶりに見ました。
あと、戦時中は従軍画家として東南アジア(だったかな?)についていったようですが、その時の絵には軍隊ではなく現地の人々やそこに咲いていた花が描かれていました。
従軍画家らしい絵もあるのかもしれませんが、展示されていませんでした。
戦後、60歳を過ぎてから、息子さんの留学をきっかけに洋行しました。
その時の絵はあまりありませんでしたが、ユトリロの絵に出てきそうな町並みの絵がいくつか展示されていて、動物の日本画との違いが興味深かったです。
《虎》 (昭和31年) |
展覧会特設のショップでは、この虎の輪郭をかたどったポストカードが売ってました。
細長くて、切手120円分貼ったら書くところがないんじゃないかと思うくらい書くところが少ないんですが、ものすごく欲しかったです。
1枚200円もするんです!
犬をかたどった同じようなポストカードもあって、2枚買おうか、どちらか1枚にしようかと迷ったんですが、可愛い方の犬だけ購入しました;;
こういう注目度の低い展覧会では、あまり凝ったかわいいグッズがないんですが、ここでは比較的ポストカードもいろいろあって、展覧会ともども満足でした。
展覧会もとても楽しめました^^
昨今、展覧会の料金も高くなっているので、「気になる」程度では気楽に入れるものではないですが、たまにはあまり知らない画家の作品に触れてみるのも、新たな発見や違うものの見方ができるのでいいものです。
0 件のコメント:
コメントを投稿