角川文庫 角川書店 H24年5月発行
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9月15日から映画が公開されるというこで、その前に原作を読んでみました。
映画も観る予定です。主演の岡田さん好きだし^^
江戸時代前半の頃のお話で、宣明歴から貞享歴へ移行する過程を描いてます。主人公は貞享歴をほぼ1人で作り上げたと言っても過言ではない渋川春海さん。
この人を知らなかったんですが、この本を読むと、どれだけ大きな仕事をした人かよくわかります。
星のことや算学(数学)のことはよく分からなくて、むしろ苦手な分野です。
関連の問題も出てきますが、そして当然解けませんが、それでも読み進めていくのに支障はありません。
そこが主題ではなく、渋川さんが1つのことを突き詰めて、それに打ち込み、たった1つ、だけどとてつもなく大きな成果を上げるまでの道程を描いています。
何か1つのことを追い続けることは、とても大変なことです。
その1つを見つけることも、見極めることも難しく、何をしたらいいのか分からないことがほとんどです。
1つを決めるということは、その他の無数の選択肢を排除することです。
何か1つに決めて、追い続けて、努力を重ねても、何の成果もないことだってあります。
何かを追い続けることができる、ということも幸せだと思うし、それが大勢の人に認められたことも、すごく幸せな人だなぁと思って、ちょっと羨ましいです^^
暦を作る、ということは、当時はとても大変だったみたいで、元々碁打ちの渋川さんは、暦を作っていく間に、暦法家のみならず神道家にもなり、算学家(?)にもなり、いろいろな道を3本とか4本の足で一度に歩いていっているようでした。
機械のない時代に全部、手や頭で計算していったんだから、途方もないです。
あまりまとまりのない感想になってしまいましたが^^; 面白くて、予備知識もいらないし、数学が苦手でも大丈夫!
映画になると、いろいろとはしょられてしまうので、原作を読んでから映画を観るとより楽しめるのではないかと、映画公開を楽しみにしています。
研究書や論文などが主ですが、著者が参考にした資料が下巻の巻末に載っていたので、すごく面白く読めたし、それらもまた気が向いたら読んでみたいです^^
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