8月上旬、関東へ行く用事ができたので、ついでに東京へも寄って美術館めぐりをすることにしました。まぁぶっちゃけ、「その用事を入れたら、美術館も行けるな」という計算があったことは否定できません^^;
用事は、わたしにとってとても重要で大変有意義なものでした!
さて、『國立故宮博物院展』(以下、『故宮展』)です。
友人が行きたがっていたもので、わたしは最初あまり興味があったわけではないんですが、というか「むしろ台湾に行って見たい」と強く思っていたので、東京で見るのもなぁなんて、単にひねくれていただけなんですが、台湾になんて気楽には行けないし、東京へ行く機会があるのだから、やっぱり見ておこう、ということで行くことにしました。←長い
チラシにある白菜(正式名《翠玉白菜》)は展覧会の初日(6月24日)から7月7日までの限定公開だったので見ることはできませんでしたが、それがなくてもとっても良い展覧会でした^^
いいのもがたくさん! さすが皇帝が集めたり、皇帝への捧げ物だったりするものは、豪華さや繊細さ、手間のかけ方が違います。ものすごく見応えのあるものばかりでした。
汝窯 《青磁楕円盤》 北宋時代(11~12世紀) |
徽宗という中国の皇帝のコレクションの1つです。青磁を好んだそうで、画像は少し色が悪いですが、実物はとてもきれいな青磁特有の青い色です。
形もすごくきれいです。白磁もすてきですが、わたしは青磁の方が好きです^^
《双龍彫彩漆長方盆》 明時代(1589年) |
意外とと言うか、あまり予想してませんでしたが、漆の作品も多数ありました。
ほとんどが彫漆(チョウシツ)でした。文字通り、何十回と漆を塗り重ね、乾かした後、文様を彫り出す技法です。わたしはやったことがありません。そもそも彫刻ができないんですが、彫る段階で失敗したら、と思うと…怖くてできません。
彫漆をする人は、どこらへんまで彫ればいいかが、感覚でわかるそうです。色漆を用いている場合は、どこまで彫ればどの色が出るかが、わかるそうなんです。修行の賜物ですね。
塗りも厚くてきれいだし、彫りもとてもすばらしい作品ばかりでした!
牟益 《擣衣図巻 (部分)》 南宋時代 (1240年) |
掛け軸などの絵画もすてきでした。こちらは巻物で、画像は一部分のみです。色が写ってないんではなくて、白描画と言って、線とほんのすこしの墨の濃淡だけで描かれている作品です。
夫のために衣を用意する奥さんたちの様子を描いています。理想の女性像だそうです。
この線がとても細くて繊細で、絵自体がきれいなのもあるんですが、線の美しさもとても見どころがあります。
《紫檀多宝格》 清・乾隆年間 (1736-95) |
個人的に気に入ったのがこちら。高さ20cm程度の紫檀のからくり箱に、様々な時代の文物のミニチュアが30個、きっちりと収められています。
陶器や玉、巻物など、本当に様々なものです。1つ1つがとてもきれいで、ミニチュアといえども精巧で、逆にミニチュアでびっくりなくらいの美しさでした。
「皇帝の玩具箱」と言われているそうですが、こんなのほしいです♡
《人と熊》 18-19世紀 |
故宮の癒し系アイドル文物です。すごいかわいい^^ そして小さい。多分5cmもあるかないかくらいじゃないかと思います。
力比べをしているそうですが、どう見てもダンスですね。パロディの絵葉書がありました。
展覧会の順路の最後に展示されています。展示物がたくさんあって、疲れますが、最後に癒やしが待ってます。
とってもよかったです! 行ってよかった^^ 3時間くらい見てました。東博は広いです。
キャプション(作品名などが書いてあるもの)も見やすくよかったです。作品名の上くらいに、ポイントが一行書いてあって、それがどういうものかや、見るポイントなどが、すっと入ってきます。今までこのような書き方はどの美術館にもなかったので、とてもよい試みだと感じました。
次はぜひ台湾に行って、白菜や角煮も含めてたっぷり見たいと思います!
キティさんが白菜とコラボしていた。青磁碗に入っている中華風キティさんもいた。さすが仕事を選ばないと評判のキティさんだけど、久々のインパクト。頭に虫いるよ! いやぁ、さすがです。
ぷくぷくシール、思わず買っちゃいました。
それはそうと、今回東京で3つ展覧会に行きました。1日3つはやはりしんどかったですが、選べなかったので。
この『故宮展』の他に、三菱一号館美術館『ヴァロットン展』と国立新美術館『オルセー美術館展』です。こちらも後日レポ書く予定です。
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