2014/04/08

『水辺のアルカディア ピュヴィス・ド・シャヴァンヌの神話世界』 於:島根県立美術館





学校でポスターを見て、すごくいいなと思い、招待券ももらえたので、島根はちょっと遠いなと思いましたが、旅行がてら行くことにしました。

出雲大社や足立美術館などにも行ってみたかったので、メインをこの展覧会にして、母を巻き込み、計画を立てました。



岡山から島根は「特急やくも」に乗りますが、揺れすぎて酔いました…。バスや車など酔いやすい方ですが、電車は大丈夫と思ってたのに(ーー;)。地方電車は危険です。



ですが、行ってよかった! とても良い、充実した楽しい展覧会でした♪



《休息》 1867年

シャヴァンヌはフランス出身の壁画家です。アミアン・ピカルディ美術館やリヨン美術館に壁画作品が収められています。フランスの公共建築に作品を納めるのですから、実力と人気があったんだと思います。

出品作品には壁画作品の下絵や習作も多かったですが、本人が展覧会に出展するためにわざわざカンヴァスに縮小して描いた作品も多かったです。

そのおかげで本来ならフランスに行かないと見れない絵が日本でも見れるのですから、シャヴァンヌさんの自己PR力というか作品普及活動には感謝しないといけませんね。



《幻想》 1866年

《幻想》 1886-87年頃

どちらも《幻想》というタイトルの作品です。隣同士ではなかったですが、比較的近くに展示されていました。

下の方が上のものより20年後に描かれたものです。これは壁画ではありません。

キャプションに何と書いてあったか忘れましたが、書き直したか、人気があったのでもう一枚書いたかどちらかだったような気がしますが、定かでないです^^;

タイトルにふさわしく幻想的できれいな作品なので、お気に入りの作品です。



《聖人のフリーズ》 1879年頃

もう1つお気に入りの作品です^^

フランスの聖人を描いたもので、装飾的で伝統的なものなのですが、人物がどこか漫画チックです。とてもきれいで、単調な中にも変化がある並びなので、面白いです。



《諸芸術とミューズたちの集う聖なる森》 1884-89年

本展覧会メインの作品です。とても大きな作品ですが、これも元はリヨン美術館の階段室にある壁画で、これでも縮小絵画作品です。

絵画は平面であるということを意識していた画家なので、画面にまんべんなく光があたり、見ようによっては立体感がないと捉えられるかもしれませんが、筆や絵具による過度な表現を避け、画面全体の色彩や構図のバランスを整えた、とても美しい絵画だと思います。



《キリスト教の霊感》 1887-88年頃

《諸芸術―》と同じくリヨン美術館の階段室を飾る壁画が元になった縮小作品です。画家と製作過程を見守る人々が何を見ているのか、タイトルから想像するにとても不思議な作品のように感じました。

建物の中に壁画がどのようにあるのか、写真もかざってあり、わかりやすかったです。



絵画作品でもきれいですばらしかったですが、壁画もぜひ生で見てみたいなと思いました!

初めて見る画家で、何も知らない状態で行きましたが、今回の展覧会で好きな画家の1人になりました。まだ日本では知られていませんが、後世の画家にも影響を与えたり、フランス国内では重要な公共建築に作品が残るなど、重要な画家であり、何より作品もすばらしいので、また何かの折に見ることができれば嬉しいです!




島根県立美術館は宍道湖沿いに立ち、夕日がきれいに見える美術館として有名です。そのため、閉館時間は「日没後30分」と毎日違うようです。

最初見たときは「だから何時やねん」と思ったものですが。

宍道湖自体が夕日がきれいに見えるそうで、夕日指数なるものも出ています。

残念ながらわたしが行った日は、雨が降ったり止んだり、ずっと雲が出ていて、夕日どころか太陽もほとんど見れませんでした;; しかもホテルから美術館に行く道が宍道湖沿いだったのですが、風がきつくて、めちゃくちゃ寒かったです。コートはありましたが、それほど厚着していなかったし、風がきついので、雨でも傘がさせなくて、ちょっと悲惨でした…。

美術館も展示もすばらしく、展示を見終わってカフェでお茶している時に、一瞬太陽が顔を出して、きれいに見えたことがせめて良かったです。



また行きたい美術館です。今度はちゃんと夕日もみたいですね^^


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