2014年1月11日(土) - 4月6日(日)
ちょっとご無沙汰なブログでした^^; しかも、展覧会の記事は久しぶりです。けっこう行ってたんですが、記事にはしそびれてしまっていました。
そんなわけで『ターナー展』は気合を入れて書こうと思います! 入れたからって何もなりませんが。
東京会場で開催していた頃から行ってみたくて、ようやくという感じです。ターナー好きです^^ でも今回の展覧会を見たことで少しイメージが変わりました。
今までは、よく言われているように「光の画家」であるとか、産業革命後のイギリスの風俗(蒸気機関であるとか)を描いたものが好きだったので、そのようなイメージが強かったのですが、今回、若い頃から晩年までの作品を一堂に見て、けっこうオールマイティな画家だったんだなと思いました。
《月光、ミルバンクより眺めた習作》 1797年 |
明るい光を描いた作品が多いような気がしていたので、比較的若い頃から、このような夜の風景も描いていたのはとても新鮮に見ることができました。今まで持っていたイメージも随分狭量なものだったと思いました。
月光も光の1つではありますが、太陽の光とは全然違う輝きがあります。
ターナーの描く風景は独特の迫力があるように思います。
描く作品に迫力が出るのは、デッサンがすごくしっかりしているからかな、と思います。建物の内部を描いたものや、スケッチブックなども展示されていましたが、デッサンも上手だなと感じました。
《ディドとアエネアス》 1805-06年 |
デッサンや風景がしっかりしている分、人物の曖昧さが余計目につきました。風景と一体化してる、と思うほど、下手というか、何というか「曖昧」なんです^^;
誰でも、得意不得意があるということですね。
《レグルス》 1828年/1837年加筆 |
「光の画家」と言われる所以は、光(主に太陽の)を描こうとしていたことにあります。これはまさに太陽を描いた作品です。
白が塗り重ねられているだけと言えばだけなんですが、この風景を見たレグルスのようにとても眩しく感じました。
作品に当てられているライトも、これだけほかより明るかったように思ったので、絵の具の効果だけでなく他の要因でも、より明るく見える作品です。
《三つの海景》 1827年 |
光、色彩、そして風景とターナーが得意としたものはたくさんありますが、わたしは水、海の表現もとてもすてきだなと思いました。
そんな海が3つも同じ画面に描かれた海景の習作です。本物よりか少し暗めです。
一番上は、黒いところが海で、ひっくり返して見るものです。一見何かわからないけど、抽象画的でモダンな雰囲気があるし、上下どちらを上にしても掛けられるので便利だなと思いました^^
《ウォータールー橋上流のテムズ川》 1830-35年 |
ターナーの作品では鉄道を描いたものが好きなので、このように近代イギリスの街の風景を描いたものの方が、個人的に「らしい」気もするし、このような作品が全体の一部にすぎないとわかった今では、変わらずに好きなんですが、「ターナーらしさ」ってなんだろうな、と改めて考えさせられる作品でもあります。
産業革命後、ロンドンは環境汚染がひどくなってきたそうなので、いいなと思っていた煙と靄と雲とそれらが入り混じった画面はターナー的には懸念事項だったようです。
自画像以外、すべてターナーの作品でした。ターナー作品、好きなので今まで知らなかった作品も含めたくさん見れて楽しかったです。
好きな割に知らないものが多くて、というか、好きな割に積極的に作品を見ることがなかったので、今回まとめてたくさん見れてよかったです♪
キャプションのほかに、作品の合間合間にターナー小話みたいなものが貼ってあって、それを読むのも興味深かったです。
4月まで開催していますから、うららかな日和も真近(なはず)ですから、ご覧になることをおすすめします^^
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