知り合いの方に「よかったよ」と教えてもらった展覧会に行ってきました。
普段、外国の少なくとも100年以上前の絵画作品を見ることが多いし、そちらの方が好きなので、現代の写実絵画は見たことがありませんでした。
「ホキ美術館」、外国の美術館かと思ったら、千葉県にある保木将夫さんが館長をしている美術館です。
ホキ美術館公式HP
チラシにも書いてありますが、初の巡回展だそうです。
森本草介 《横になるポーズ》 (1998年) |
写実絵画というのですから、細部まで丁寧に書き込まれています。髪の毛も1本1本、どれだけ細い筆で描いているんだろう、と思うくらい細く描かれています。
原雅幸 《ナローカナルのボート乗り場》 (2007年) |
風景画などは、遠目に見るとまるで写真のようです。
だけど決定的に違うのは、人の目で見た風景のままであること、遠くの細部にまで焦点があっていることです。
どんな写真でも、レンズを通す分、実際の人の目で見る雰囲気とは違ってきます。
どれだけ精巧なレンズでも、「1枚」何かがある感覚なんですが、写実絵画は目で見たものを再現しているので、とても鮮やかだし、写真よりもその場の空気が伝わってくるように感じました。
光の具合がとても味のある風景で、お気に入りの作品です。
大畑稔浩 《瀬戸内海の風景–川尻港》 (2003年) |
不思議な色合いの作品です。ハイライトがきつい写真のようでした。
黒いところは墨でも使っているように黒くて、でも青い色が澄んでいてきれいです。
五味文彦 《あかいはな》 (2010年) |
お気に入りの作品です。4つ整列しているのがいいですね。
実物はもう少し白っぽくて、一回り大きいです。
ガラスを描くのが得意な画家さんらしく、質感がとてもリアルできれいです。
どの作品も、きれいで細かく描かれていて、遠目で見ると写真のようでした。だけど、近くで見ると筆のあとも残ってるし、絵の具が盛り上がっているところもありました。
そういうところが細密画と写実画の違いかと勝手に想像して納得。細密画もあまり見たことないのに。
こういう作品を見たことがなかったので、新鮮でとてもよかったです。
千葉のホキ美術館は、作品を自然光で見れるような建物になっているそうなので、そちらにも一度行ってみたいなと思いました。
0 件のコメント:
コメントを投稿