東京に行ってきました。行く4日前くらいに「ラファエル前派展」についてのテレビを見まして、東京でしか見れないということなので、「見たいな~行こうかな~よし、行こう!」くらいのノリで行くことに。
島根旅行の方が1ヶ月前くらいに先に決まっていたし、1日しか空きがないのでしんどいかもと思いましたが、まぁ大丈夫だろうと深く考えず。
でも、行ってよかったです! 「ラファエル前派展」もそうですが、それと合わせて「ザ・ビューティフル展」も見れて、より理解(←知識的なこれでなく)が深まったと思います。
唯美主義というものも知らず、またタイトルも前半の「ザ・ビューティフル」しか認識してなかったので、見た目きれいなものが並んでるのかと思ったら、大きな誤解でした^^;
唯美主義とは、醜悪や物質万能主義、凡庸を嫌い、「芸術のための芸術」、見る人の目を楽しませるための存在としての芸術を目指した運動、ということのようです。
完全に理解しているわけではないので、多少違うかもしれませんが、tanaはおおよそこのように思っています。
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フレデリック・レイトン 《パヴォニア》 1858-59年 |
初めて知る画家さんが多かったです。レイトンさんもその1人。唯美主義自体ほぼ初めて見るので、それも当然ですね。
見た目がきれいな絵で、部屋に飾っても美術館で見ても良いと思います。
「ただ美しく」という名前の運動に参加している人なので、タッチも雰囲気も豪華で美しいです。けれど、画面の中からこちらを見る視線や髪の毛の艶、ポーズの不思議さなど、美しい中にも見ていて飽きない魅力があります。
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ジュリア・マーガレット・キャメロン
《お呼びください、わたしはついて参ります、ついて参ります、どうか死なせてくださいませ
-メアリー・ヒリアーの肖像》 1867年 |
写真作品です。長いタイトルですが、古い物語のようで、横顔の美しさにそれだけではない奥深さを与ええているようです。
写真ですが、絵画のようです。
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ジョージ・フレデリック・ワッツ 《内奥の世界の住人》
1885-86年頃 |
何とも美しいというか妖しい作品。羽根とラッパのせいか天使とも言われるらしいですが、天使にはどうしても見えません^^;
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ジョージ・フレデリック・ワッツ 《愛と死》 1877-87年 |
同じくワッツさんの作品。こちらも何だか妖しげな雰囲気ですが、《内奥の-》に比べると優しいです。どちらかが「愛」でどちらかが「死」なんだろうか、羽根っぽいのもあるし、男の子は天使だろうか、といろいろ想像できます。
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アルバート・ムーア
《客間の孔雀文フリーズ下絵-ロンドン、バークリー・スクエア15番地》 1872-73年 |
扉の上の装飾の下絵。本来の位置が扉の上ということで、展示されていた位置も見上げるほど上の方にありました。
実際の高さでしょうか。間近では見れませんが、まぁ良い趣向かなと思います。でも気づかない人もいるかもしれません。
下絵でもとてもきれいでした。
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アルバート・ムーア 《真夏》 1887年 |
チラシにもポスターにもなっている本展メインの作品です。いつのどこか、という具体的なものはなく、気だるげに座る女性と扇子であおぐ女性たち。
落ち着いた構図とオレンジの色が新鮮で、とてもすてきな作品だと思いました。展覧会のメインにふさわしい、ただただ美しく優雅な作品だと思います。
こちらの展覧会にもバーン・ジョーンズやロセッティなどの作品が展示されていました。東京行きのメインは「ラファエル前派展」でしたが、そこから続いていく「唯美主義」の展覧会も見れて、とてもよかったです。
この流れは自分でも意識していませんでしたが、見ていて楽しかったし、結果的にとても勉強にもなりました。
この2つの展覧会はセットで見るのがいいかなと思います。