なんとなくタイトルが気になって見に行きました。
日本でいう明治・大正頃の中国画壇は日本を手本にして近代化を成し遂げた、ということらしいので、この時代に活躍した中国の画家の作品を中心に、関係のあった日本の画家の作品が少々で構成されています。
思ったよりも楽しかったです^^
もっと色的に暗いかなと思ってましたが、彩色がほとんどで、かわいいきれいなものもあり、今まで見たことのない絵ばかりだったので、なかなかよかったです。
もちろん伝統的なイメージの水墨画もありました。
斉白石 《宋法山水図》 (1922年) |
日本昔話に出てきそうな山の絵ですが、少し離れるだけで不思議と現実的に見えました。
本当にこういう風景があるかどうかはともかくも、山と峡谷の偉大さ雄大さが画面いっぱいで、とても大きい印象を受けました。
虚谷 《雑記冊・菊図》 (1880-1881年) |
いろいろな植物の絵を集めた『雑記冊』より、菊の絵です。わたしが一番気に入ったのは笹のような葉っぱを描いたものです。
形を切り取るように描かれた線に淡く滲んだ色彩が合わさって、とても優しい絵たちでした。
竹内栖鳳 《宿鴨宿鴉》 (1926年) |
竹内栖鳳と言えば明るく美しくファンタジックな印象ですが、これは水墨画。
竹内がヨーロッパに留学(?)した時にバルビゾン派の影響を受けて描いた絵だそうです。そう言われれば、木々のぼかし具合とか奥行き感とか、そのように見えてきます。
家にはいりませんが、この絵は大好きです♡
徐悲鴻 《蒋碧微像》 (20世紀) |
油彩画家の徐の妻を描いています。
貧しい画家の息子と資産家の娘が相思相愛になり駆け落ちまでしましたが、後に破局を迎えたそうです。でもこの絵を見ると、穏やかな日常が永遠に続く予感にあふれています。
他にも気に入った絵はあったのですが、収益の望めない展覧会の例にならって高い図録しかなく、絵葉書もなく、日本で知られていない画家ばかりなので、ネット上でも画像がなく…というわけで、載せることができません。
中国の現代美術も斬新さと大きさが感じられて好きなんですが、少し前「近代」から続く流れだったんだなと思いました^^
午後半休とって久しぶりに美術館に行ったので、2重の意味で楽しかったです^^
0 件のコメント:
コメントを投稿